新型コロナウイルスの不活性化


米国ボストン大学にて、オランダのシグニファイ社同社の紫外線(UV-C)ランプがCoV-2(新型コロナウイルス)の十分な不活性化性能があることを実証しています。

そのシグニファイ社より開示頂きました不活性化に関する情報は以下の通りです。

・殺菌線照度5mJ/cm²の紫外線を6秒当てるとSARS-CoV-2ウイルスの99%が不活性化する。

・22mJ/cm²の紫外線を25秒当てるとSARS-CoV-2ウイルスの99.9999%が不活性化する。

PL-L 18W(ランプの型式)の殺菌照度は距離1mで51μJ/cm²
これを前提にランプから半径1m以内の空間において↓↓

【99%の不活性化の効果を得るには】
5(mJ)×1000×6(秒)=30000
30000/51(μJ)=588.2(秒)=約10分必要となります。

【99.9999%の不活性化の効果を得るには】
22(mJ)×1000×25(秒)=550000
550000/51(μJ)=10784.3(秒)=約3時間となります。

空気が均等に循環される環境ならば、4m×4m×2mの部屋を想定すると体積が32㎥となり、
半径1mの球の表面積が4π(およそ12㎡)のため、

【99%の不活性化の効果を得るには】
32(㎥)/12(㎡)=2.667
2.667×588.2(秒)=約26分が必要。

【99.9999%の不活性化の効果を得るには】
2.667×10784.3(秒)=約8時間が必要。

(尚、殺菌線照度はランプを取り付ける器具によってロスが生じる可能性がある。)

 


当該紫外線ランプ「PL-L 18W」を用いた筺体内部での殺菌能力及びウイルスの分解について

【紫外線強度の殺菌能力の計算】

「PL-L 18W」の殺菌線照度は距離1mで51μJ/cm²

筺体:縦184mm × 横156mm
ランプ:縦39mm × 横18mm

筺体内部の平均照射距離は、0.5×[(184-39)/2+(156-18)/2]≒70.8mm
筺体内部の平均殺菌線照度は、距離の二乗に反比例する。(乱反射効果は無視する)
筺体内部の平均殺菌線照度は、51×(1000/70.8)²≒10174μJ/cm²≒10.2mJ/cm²(筺体内のランプの能力)

距離の逆2乗則

殺菌線照度:距離の逆2乗則

「筐体内部の平均殺菌線照度は、距離の二乗に反比例する。」に関してご説明。
これは、距離の逆2乗則という物理の法則に基づいております。
図を見ていただければお分かりになると思いますが、光源(UVランプ)からの距離が”2倍”になると、光の当たる面積が”4倍”になり、同時にその照度(明るさ)は”1/4倍”になります。
距離が3倍になれば、面積が9倍、照度は1/9倍となります。
上記法則に、数値を当てはめ計算をすることで、筐体内部での殺菌線照度を計算することが可能です。

つまり筐体内部における「PL-L 18W」の殺菌線照度は、距離1m(51μJ/cm²)の200倍に相当する。
それは4m×4m×2m(32㎥)の部屋を想定すると、Cov-2(新型コロナウイルス)不活性化99%のためには7~8秒必要。
99.9999%のためには約144秒が必要になる計算です。

① 48.6㎡×2.4m高さ≒116.64㎥の空間で、116.64㎥÷32㎥×144秒≒524.9秒≒約9分で99.9999%が不活性化する。
② ファンの能力は0.65㎥/分、それが2つで1.3㎥/分。
③ 筐体の容積は0.4×0.184×0.156=0.0115㎥。(外寸計算のため実際の容積はこれより小さい。)
④ (0.0115㎥/32㎥)×144秒≒0.05秒

ファンの能力から、風量は0.02㎥/秒(1.3㎥/分/60秒)とわかる。
そして、筐体の容積がおよそ0.01㎥であるから、筐体内の空気は0.5秒ごとに循環する計算となる。
上記④番の計算から、ランプの殺菌能力から筐体内の空気は0.05秒で99.9999%のウイルスが不活化されることがわかる。
0.5秒ごとに循環する空気を、0.05秒で不活化できるということは、10倍の安全を確保できていると言える。
また、部屋の大きさは①48.6㎡×2.4m≒116.64㎥と条件をつけたので、116.64㎥÷1.3㎥/分≒89.7分≒約1時間30分で空気一巡する。

 

【紫外線によるウイルス分子の分解】

ウイルスは生物ではなく、何層もの脂質(脂肪)でできた保護膜に覆われたタンパク質分子(DNA)。
この脂質(脂肪)で出来た保護膜を破壊することで不活性化する。

脂質(脂肪)の科学的な分子結合はC-C結合、C=C結合、C-H結合、C-O結合等で、その結合エネルギーは以下の通りである↓↓

C-C結合の結合エネルギー:347.7kJ/mol 結合エネルギー以上のエネルギーを結合鎖に照射すれば分子は分解される。 過去実績により2.0mW/cm²で瞬時に分解している。
(参考:他社は0.137mW/cm²)
C=C結合の結合エネルギー:607.kJ/mol
C-H結合の結合エネルギー:413.4kJ/mol
C-O結合の結合エネルギー:351.5kJ/mol

 
一般的に分子分解に必要な紫外線エネルギーは2.0mW/cm²程度と言われている。
筺体内部の平均殺菌線照度は、51×(1000/70.8)²≒10174μJ/cm²≒10.2mJ/cm²となっている。